ようこそ My Poem Room<21番目のやさしさ>へ
 三月、桜の花が咲き始めます。遠くに見える霧島の山々は春がすみに包まれます。銀杏並木の下からはラッパ
水仙が芽を出し始めます。

  
The cherry flowers begin blooming in March. The mountains of Kirishima that we can
see from afar are veiled in a spring haze. Daffodils are starting to come out under the
row of gingko trees.

 
四月、コスモスホールの前の花壇には色とりどりの花が咲いています。
  In April, flowers of many sorts and kinds are blooming in the flower beds in front of
Cosmos Hall.

 五月の初め、ノカイドウが校門の横に咲きます。そして管理棟の前にはサツキが咲き始めます。
  Early in May, Nokaido bloom at the school gate, and Azalea bloom in front of the
administration building.

 六月、紫陽花が雨に濡れて美しい季節です。しかし、私たちは雨季が去るのを待ち望みます。
  Early in June, hydrangea is wet with rain and beautiful seasons. But we wait for the
rainy season to end.

 九月の終わりになると、女子大学に秋の気配が感じられます。空は澄みきって、遠くの山々の稜線が近くに見え
ます。そしてコスモスが秋のそよ風に揺れる季節になります。白、ワイン色、ピンクなどのコスモスの花が銀杏並木の
下やグラウンドの周りに咲き乱れます。
  Sign of autumn is come to Kagoshima Women's University (Present: Shigakukan
University ) at the end of September. The skies in the fall are clear and blue. Distant
mountain ridges seen near. It is the season when the cosmoses are swaying in the autumn
breeze. Cosmos blossoms are white, wine color, pink, etc. Cosmoses blossoms are bloom in
profusion under the row of gingko trees and around the track.

 十一月、銀杏の葉が黄色に色づきます。このころが女子大学が一番美しい季節です。
  In November, the ginkgo trees turn yellow. This is the most beautiful season at
Kagoshima Women's University.

 一月、霧島の頂上は雪で覆われ、陽光に輝いてとても美しいのです。
  In January, the peak of Mt. Kirishima are covered with snow. It is very beautiful shine.                                                       
ひこうき雲は、きりしま山の方からとんで来た。

白いおびのようにとんで来た。

おびは、二本になって、青い空に進んで行った。

そして、遠くの町の上に消えて行った。

わたしは、やさしい気持ちになった。

 「21番目のやさしさ」ってなんだろうと思われる方があるかもしれませんね。私たちの21番目の一本多い染色体には
やさしさがいっぱい詰まっている、と母が言うからなのです。やさしくなくなったらこの部屋に戻ってこようと思います。
 子どもの頃、日記の中で書いた詩から紹介していきましょう。そして新しい詩を付け加えながら・・・・(詩は「走り来れよ、
吾娘(あこ)よ」、「21番目のやさしさに」より)

 久しぶりに街に出て  髪を切り少し結うと

 隠れていたわたしの小さな耳が  春の風に寒い寒いとささやく

 街角の陶器屋さんで  カレースプーンを買う 

 柄にはそれぞれ 赤、黄色、青の花模様

 三本のスプーンはかばんの中で  わたしの小さな耳にからからと鳴る

 「今夜はカレーにする?」と母が笑う  

 「うん、いいな」と父が言うに決まっている

 
春の風に  わたしの小さな耳も笑っている   (『21番目のやさしさに』より)

祖母の死
花 火
 日当山小三年・7月
   夕 日           日当山小二年三組 岩 元 綾
 人は誰でも、多くの壁を抱えています。でも、優しさが壁を崩してくれることに気づくと、
もとの心を取り戻すと思います。
 この絵本が、多くの子ども達の心を優しくしてくれることを心から祈っています。
中学一年・9月
夏と秋の風
棺に納められている祖母の体のまわりに、花をささげた。私の目には、涙が浮かんだ。

まるで、ホテルのような大きい建物の収骨室で、

祖母の骨は焼かれて白い灰になっていた。

私は、心に何かが突き刺さるような悲しみでいっぱいだった

花火はにじのように空にうかんだ。

星のように空にとんで行った。

赤や、黄色や、緑や、黒の星になった。

それから、ふんすいのように星がいっぱいふき出していた。

きれいだなあと思った。
 ひこうき雲
          四  季 “The Four Seasons”    大学二年 
中学二年・一月

小さな耳

21世紀を担う子ども達へ夢と優しさを
夕日をさがしに行った。

しろ山こうえんに行った。

夕日は、まだ、しずんでいなかった。

大きな夕日だった。

きらきら光って、しずんで行った。

しずんだ後、火じのような夕やけになった。

歩いて帰った。 私一人で家に歩いて帰った。

途中で歩き疲れたので木陰に座って一休みした。

木陰で休むと、夏と秋のまざった風が吹いて、涼しい感じがした。
 
   日当山小三年・10月